叙情詩

09年08月20日(木) 06:05 意味不。

jo_09_08_20.png (400x400..48.9kb) shipainter q1

見えなくなると覚悟はしていただろうけど、
きっと目が見えなくなった瞬間は、
ついに…と思ったに違いない。
そのトキは急に訪れたに違いない。

この目がまだ見えるうちに、いろいろなものを目に焼き付けておこうと
普通の人が当たり前に見ている光景を、見流している何でもないものを、
違った感情で、心穏やかに、たくさんたくさん見たと思う。
たくさん感じたと思う。

また来年も再来年も、ずっとこうして景色の移り変わりを見たいだとか…
こうして家族と友と家臣と共に生きていきたいと…
同じものを見たいと…。

でも、いざ見えなくなってみたら、
あぁ、あれを見ておけばよかった。
見足りなかった。

たくさんいろいろな物を見ても、
彼にとって“見飽きた”ということはなかったはずだから。

だからそう思ったに違いない。

今どんな表情をしているだろう…
空はどれだけ綺麗だったか…
木は、花は、月は、星は、雲は、鳥は…愛する人たちは…
あの人はどんな顔をして笑うか、泣くか、怒るか、驚くか…
わかっていても、
思い出せたとしても、
どんな風だったろうか…と、そう思わないはずがないと思う。

いくら視覚を奪われ、他の感覚が発達したとしても
目で見たいと思わないはずがないもの。

…と、勝手な私のちんけな妄想ですが。

失明していたといわれる…
と、失明したという断言はされてないものの、
もし、その目が見えなくなっていたとするなら、
光も感じられなかったんだろうか・・
明るい、暗いはわかったのかな。
それとも、闇だったんだろうか。

たとえ、光を感じられなかったとしても
友や家臣や家族などの存在が耳や肌で感じられるときは、
闇の中にも光が見えてたらいいのに。
その心が穏やかである瞬間がたくさんあればいいのに。

…いや、あったよね。

File
jo_09_08_20.png
Applet
shipainter
Size
400x400 (48.9kb) q1
Paint-time
1時間38秒
Name
Riott
Date
09年08月20日 06:05
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